沖田まなのブログ

私が過去にコンビニで一人で店番をしていた時、宝塚音楽学校の生徒と過ごした毎朝の思い出話。

ななめがけの彼女~宝塚音楽学校の話(4)

前にカバンのお話を少ししましたが、カバンと言えばどうしても忘れられないことがいくつかありまして。

どうぞしばらくお付き合い下さい。

 

音楽学校生は、

とにかく荷物が多いんです。

 

しかも、今はすみれ寮も音楽学校も移転して

道路2本渡ったところに位置していますが、

移転前は

すみれ寮から音楽学校まで、約2kmかな?

 

登校は細いけどたくましい足で

武庫川下流を渡りをカツカツと

ハイヒールで歩いて行くのです。

(実際にはタカラジェンヌよりまだ少し『おにく』がついています^^*。)

 

話がそれますが、面白いですよね。

 

校則が

ハイヒールのパンプス

お化粧

あとはまとめやすいからか

流行りだったのか娘役ちゃんの髪は

ゆるいソバージュのパーマ。

 

中卒で入学した方なら

高二の学年

で毎朝お化粧ですもの。

 

髪は男役はリーゼント、

娘役は特に何も無い時は

ハーフツインテールをひとつにまとめて

バレッタでとめるスタイルがメインでした。

(またイラストで描きます☆)

 

で、レオタードやなんや授業に必要な物が入っているんでしょう。

荷物をひとつにまとめるのも校則だったのかな?

 

ともかく、皆

『ボストンバッグを肩にかけるスタイル』

でした。

 

ところが、

1人だけいつも微笑ましい生徒さんがいました。

 

持ち物は皆と同じボストンバッグなんですけど

 

その娘役さんだけ、ボストンの肩かけが

ななめがけ

なんです!!!

 

しかも大荷物を前にかけて落ちてついて歩く姿は

まるで

『妊婦さん』

のようでした~!!!

 

何がすごいって、彼女は

『一年間を通してななめがけ』

でしたから!!

 

たかが

『ななめがけ』

でも、一年間を通してだとすごく印象に残ります。

 

彼女はいつもニコニコしている美人さん。

ある時、お店に鳥が入ってきて

私がなんとか追い出そうと格闘している時に

やってきて

 

『これ、どうしたらいいと思う?』

 

と聞いてもバタバタ闘っている私を

ニコニコしながら無言でずっと見ていました。

 

彼女は今も

『ななめがけ』

なのかな。


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当時の通学路